一本のローソク足

 ローソク足は、例えば日足であれば一日の動きが一本のローソク足に集約されており、その一本のローソク足の陰陽(陽線か陰線か)、実体の長さ、ひげの長さ、実体とひげのバランスにより相場の強弱の判断ができます。一本のローソク足による基本的な9つの型とあだ名をもつ14の応用例の解釈については以下の通りです。

基本形

 
足型 大陽線 大陰線 小陽線 小陰線 上影陽線 上影陰線 下影陽線 下影陰線 寄引同事線
名称 大陽線 大陰線 小陽線 小陰線 上影陽線 上影陰線 下影陽線 下影陰線 寄引同事線
解釈 極めて強い線 極めて弱い線 強保合いの線 弱保合いの線 弱い線 弱い線 強い線 強い線 転換暗示の線

あだ名のある形

線形 名称 あだ名 解釈
大陽線:陽の丸坊主

陽の丸坊主 極めて強い線。実体が長い(長大線)ほど強い。高値圏での出現は下降転換サインとなることも。
大陽線:陽の大引け坊主 陽の大引け坊主 強い線。下値抵抗があり、続騰の可能性が高い。連続安の後での出現は上昇転換サイン。
大陽線:陽の寄付坊主 陽の寄付坊主 強い線。ただし上ひげが長い場合には上値抵抗があり、上値追いには注意を要する。
大陰線:陰の丸坊主

陰の丸坊主 極めて弱い線。実体が長い(長大線)ほど弱く、高値圏での出現は下降転換。
大陰線:陰の大引け坊主 陰の大引け坊主 弱い線。上値抵抗があり、続落の可能性が高い。連続安の後では特に弱気のサイン。
大陰線:陰の寄付坊主 陰の寄付坊主 弱い線。しかし下ひげが長い場合には下値は固まりつつあり、安値圏での出現は上昇転換の可能性も。
小陽線:陽のコマ 小陽線:陰のコマ

陽のコマ
陰のコマ
休養、気迷いの線。上昇途中に上位置に離れて出てきたり、下降途中に下位置に離れて出てきたりすると転換のサインとなる。
上影陽線 上影陰線 上上
影影
陽陰
線線
トンカチ 弱い線。基本的に中段保合い、高値圏での出現は下降転換のサイン。上影陽線は下位置に出現すれば上昇転換、上影陰線は上位置に出現すれば下降転換を暗示する。
下影陽線 下影陰線 下下
影影
陽陰
線線
カラカサ 強い線。ひげが長いほど強い。長いひげをもっての下値での出現(たぐり線)は上昇転換。ただし上値での出現は逆に下降転換(首つり線)。
寄引同事線:上十字 寄引同事線:下十字



上十字
下十字
転換暗示。ただし上昇途中の上十字は買い勢力強化で上昇継続、下降途中の下十字は売り勢力強化で下降継続。
寄引同事線:トンポ トンボ 転換暗示。下値での出現は買い勢力の出現を示唆し、上昇転換の前触れ。上値での出現は買い勢力が押し戻されており、下降転換。
寄引同事線:トウバ トウバ 上昇中に上位置での出現は一相場の終了を意味し、これから保合いか転換へと移る。
寄引同事線:足長同事 足長同事 上影、下影が長く中央に寄せて同事したものは強弱拮抗で攻防分岐の線。
寄引同事線:四値同事 四値同事 ストップ高、ストップ安の時に現れ、流れの強さを示唆する。ただしすぐに反転するなど、前後の状況によっては転換線となる。

ローソク足の組み合わせ

 一本のローク足による解釈もありますが、二本以上のローソク足の組み合わせによる解釈でより精度が高まります。

組み合わせ 名称 解釈
抱き線1 抱き線2 抱き線 前日の値幅を超える(前日のローソク足を包み込む)大陰線、もしくは大陽線。陽線と陽線、陰線と陰線は流れ継続だが、陰線と陽線、陽線と陰線は材料出現による転換サインと解釈される。陰線と陽線は強気の抱き線で上昇転換サイン、陽線と陰線は弱気の抱き線で下降転換サインとなる。
はらみ線1 はらみ線2 はらみ線 前日に実体の長い線(長大線)が出現し、当日に前日の線(値幅)の中に収まる様に出現する線。前日までの流れを支えてきたエネルギーを失った状態。当日の足の陰陽はあまり関係なく、前日までの流れから判断する。高値圏(前日の足が大陽線)では下降転換、安値圏(前日の足が大陰線)では上昇転換サイン。当日の足が寄引同事線の時をはらみ寄せ線と呼び、強力な転換サインとなる。
かぶせ線 かぶせ線 前日に大陽線を引き、当日は前日の終値よりも高く寄り付いたものの、終値が前日の終値を下回って引けた線(終値が前日の安値をも下回った場合は抱き線となる)。長期上昇トレンドが続き、前日の足をかぶる部分が多い(半分以上)ほど天井構成から下降トレンド転換への可能性が高まる。
あて首線 あて首線 前日に大陰線を引き、当日は前日の終値よりも低く寄り付いたものの、終値が前日の大陰線の安値までしか届かず、小陽線止まりで引けている線。買い圧力が乏しく下落トレンド継続場面。
入り首線 入り首線 前日に大陰線を引き、当日は前日の終値よりも低く寄り付いたもの、終値が前日の大陰線に多少食い込んで引けただけで、前日につけた足の実体の中心にまで遠く及ばない線。買い圧力の高まりにより前日終値を超えたが、中心まで戻しきれず買い圧力の不足を露呈し、戻り売りのポイントとなる。
差し込み線 差し込み線 入り首線における陽線が長くなり、その陽線が前日につけた大陰線の実体の中心に近いところまで食い込んで引けた線。中心に近いところで買い圧力があったが、中心を超えて引けることができないことで、入り首線と同じく一時的な戻しと捉えられる。戻り売りのポイントとなる。
切り込み線 切り込み線 入り首線、差し込み線よりも更に陽線が長くなり、その陽線が前日につけた大陰線の実態の中心を超えるところまで食い込んで引けた線。入り首、差し込み線と違い中心を上回って引けたことで買い圧力が売り圧力を上回る状況となっていることで反発の勢い強く、買い転換のサインとなる。
たすき線1 たすき線2 たすき線 (1)前日に陰線を引き、当日は前日の終値より高く寄り付き、更に前日の始値より高く引けた線、もしくは(2)前日に陽線を引き、当日は前日の終値より安く寄り付き、更に前日の始値より安く引けた線。それぞれ二本の足を合わせると(1)は長い下ひげの線、(2)は長い上ひげの線となることから、(1)は安値圏で上昇転換サイン、(2)は高値圏で下降転換サインとなる。
並び赤 並び赤 当日の陽線の実体が前日の陽線とほぼ同様に並んだ状態。上昇トレンドで上放れて出現した場合(上放れ並び赤)は、強保合いで買い方ジャンプの弾みとなると考え、上昇トレンド継続とみなす。下降トレンドで下放れて出現した場合(下放れ並び赤)は、買い方の防戦買いに過ぎないと考え、追撃売りのポイントとみなす。
並び黒 並び黒 当日の陰線の実体が前日の陰線とほぼ同様に並んだ状態。特に高値圏で出現すると買い圧力を上回る売り圧力の出現と考え、下降転換サインとなる。
出会い線1 出会い線2 出会い線 前日の陽線の終値と当日の陰線の終値が一致、もしくは前日の陰線の終値と当日の陽線の終値が一致した線。逆襲線とも呼ばれ、前日に出て来た方向性を当日に帳消しにするほどの反対勢力の出現であり、それまでの相場の方向性に陰りが見られてきたことを示唆する。
振分け線1 振分け線2 振分け線 (1)前日の陽線の始値と当日の陰線の始値が一致、(2)もしくは前日の陰線の始値と当日の陽線の始値が一致した線。前日の買い(売り)圧力を寄付き段階で帳消しにし更に売り(買い)圧力を増していることあから当日の線の流れについていく(前日の線からすれば逆張りの方針となる)。下降トレンド継続中で(1)の出現、もしくは上昇トレンド継続中で(2)の出現があった場合は、それぞれ単なる押し、戻りと捉えてトレンド継続と判断する。
毛抜き天井1 毛抜き天井2 毛抜き天井 長期の上昇トレンドが続いた後、前日の高値と当日の高値がほぼ同値で並び、翌日から反落に転じることで天井だと判断される際にこう呼ぶ。当日が前日の高値に並ぶのが精一杯であり、天井だと判断する。上昇トレンドの道半ばで出現することもあり早期の天井判断は禁物。
毛抜き底1 毛抜き底2 毛抜き底 長期の下降トレンドが続いた後、前日の安値と当日の安値がほぼ同値で並び、翌日から反発に転じることで底だと判断される際にこう呼ぶ。当日が前日の安値に並ぶまでで安値更新とはならず、底堅さ確認から底だと判断する。毛抜き天井同様、下降トレンドの道半ばで出現することもあり早期の底判断は禁物。
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