テクニカル分析とは?

 テクニカル分析とは、「過去の価格や時間、出来高などのデータに基づいて分析を行い、将来の相場動向を予測する」方法です。テクニカル分析は、以下の3つの前提となる考え方に基づいています。

市場の動きは全てを織り込む

 テクニカル分析の手法を支える第一の柱です。価格は需給などのファンダメンタルズ要因で決定されますが、短中期的には人気や思惑によっても変動します。将来的な需給などのファンダメンタルズを詳細に分析するには高度な商品知識と時間が必要です。人気や思惑を予測することも無理です。しかし、市場の動きはそれら全ての情報を織り込んだ結果に形成されるものです。その市場の動きから将来の相場動向を予想しようとするのがテクニカル分析なのです。

価格の動きはトレンドを形成する

 トレンドとは相場の動いている方向性のことで、テクニカル分析とって欠くことのできない概念です。テクニカル分析の中でも多くの売買手法は、トレンドをいち早く見つけ、その流れに乗ることで利益を得ようとすることを目的としています。価格の動きにトレンドが形成されていなければ、ほとんどのテクニカル分析の手法が意味を失うことになってしまいます。

歴史は繰り返す

 市場の動きは人間の心理を反映したもの、そしてその人間の心理は過去も未来も変わることはないということを前提にすると、将来の市場の動きは過去の市場の動きの繰り返しであるということになります。つまり、過去の市場の動きを研究することが将来を予測するためには重要であるということなのです。過去の高値、安値が意識されるのはその典型といえます。

 テクニカル分析に対して、もうひとつの分析手法がファンダメンタルズ分析です。ファンダメンタルズ分析は、「需給関係等の価格変動の根本的な要素を基に相場を分析する」方法です。テクニカル分析と、ファンダメンタルズ分析の違いは、ファンダメンタルズ分析が市場の動きの原因を分析するのに対し、テクニカル分析は市場の動きの原因ではなく、その影響となる市場の動き自体を分析することにあります。市場の動きは最終的にはファンダメンタルズに沿った動きになるといわれていますが、市場は人気や思惑という非合理的な部分で動くことも事実です。両方の分析方法に基づいて相場分析を行うことが必要でしょう。

テクニカル分析の種類

 テクニカル分析は、市場の動きがどのような方向性をもって動くかを見極め、その流れに乗ることを目的とする「トレンド系」と、トレンドの強弱や「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」といった市場の過熱感を分析することで売買のタイミングを計る「オシレーター系」に分けられます。一般的にはトレンド系は中長期的な分析に、オシレーター系は短期の予測に適しているとされています。トレンド系は時間を分析の要素に取り入れる「時系列」と時間を分析の要素から排除する「非時系列」に分けられます。それ以外にも「パターン分析」や「サイクル分析」などのテクニカル分析があります。

分類 価格を用いる分析 価格以外を用いる分析 出来高を用いる分析
トレンド系 時系列 ローソク足
移動平均線
パラボリック
タイム・サイクル
一目均衡対等数値
出来高グラフ
出来高移動平均線
逆ウォッチ曲線
OBV(オン・バランス・ボリューム)
非時系列 P&F(ポイント・アンド・フィギュア)
カギ足
新値足
練行足
マーケット・プロファイル アームズ・ボックス
価格帯別出来高分布
オシレーター系 時系列 RSI(相対力指数)
RCI(順位相関係数)
ストキャスティクス
ROC
MACD
ADX&ADXR
モメンタム
ウィリアムズ%R
究極のオシレーター
ボリンジャー・バンド
エンベロープ
DMI(ディレクショナル・
ムーブメント・インデックス)
ピボット
ブルベア指数
売買ローテーション
ボリューム・レシオ
擬似オシレーター系 スプレッド
レシオ
サイコロジカル・ライン
OB/OS
 
パターン分析 一目均衡表 ギャン理論 グランビルの法則 チャートパターン 相場格言 
サイクル分析 エリオット波動 回帰分析 アストロロジー

チャートの基本

 テクニカル分析を行うには、まず過去の価格や時間、値動きなどのデータが必要となりますが、それを視覚的にはっきりと示すためグラフ化したものが「チャート」(「罫線(ケイセン)」とも呼ぶ)です。一定期間の始まりにつけた値段である「始値」、その期間で最も高かくついた値段である「高値」、その期間で最も安くついた値段である「安値」、その期間の終わりについた値段である「終値」の4つの数値を合わせて「4本値(ヨンホンネ)」と呼びますが、4本値の全部または一部を「足(アシ)」という様々な形で表し、それを時系列に並べてチャートを作成します。

名称 説明
ローソク足 ローソク足 高値と安値を細い線で、始値と終値を騰落で色分けした太い線で表示。
国内で一般的に使用されるチャート表示方法。
バーチャート バーチャート 高値と安値を棒線で結び、左に出た横棒を始値、右に出た横棒を終値として表示。
海外で一般的に使用されるチャート表示方法。
その他
棒足 棒足 いかり足 いかり足 止め足(星足) 止め足(星足)

 国内でチャートを描く際に最も多く用いられるのが「ローソク足」です。 ローソク足の基本として、終値が始値より高い「陽線(ヨウセン)」、終値が始値より低い「陰線(インセン)」があります。

陽線・陰線

 始値から終値の間は太い線で表され、それを「実体(ジッタイ)」と呼びます。実体は陽線であれば、白抜きもしくは赤の塗潰し、陰線であれば、黒もしくは青の塗潰しで表されます。高値と安値は細い直線で表され、それを「髭(ヒゲ)」、もしくは「影(カゲ)」と呼びます。陽線の場合の終値から高値まで、陰線の場合の始値から高値までを「上髭(ウワヒゲ)」、もしくは「上影(ウワカゲ)」と呼び、陽線の場合の始値から安値まで、陰線の場合の終値から安値までを「下髭(シタヒゲ)」、もしくは「下影(シタカゲ)」と呼びます。
 ローソク足は、値動きの対象となる期間の単位によって更に分けられます。主なものとして、日々の値動きを表すものとして1日の4本値を用いる「日足(ヒアシ)」、週単位の値動きを表すものとして1週間の4本値を用いる「週足(シュウアシ)」、月単位の値動きを表すものとして1ヶ月の4本値を用いる「月足(ツキアシ)」などがあります。4本値が次のようになっている時の、ローソク足によるチャート表示は以下のようになります。

日足 矢印 週足
日 付 始 値 高 値 安 値 終 値
10/5(金) 133 133.6 133 133.1
10/4(木) 130.5 131.9 130 131.9
10/3(水) 128.7 128.8 128 128.8
10/2(火) 128.1 128.9 127.8 127.8
10/1(月) 132.6 132.6 127.6 127.9
9/28(金) 130.2 132.4 130.2 132.4
9/27(木) 134.9 134.9 131.4 131.4
9/26(水) 136.3 136.4 135.8 136.4
9/25(火) 135 136.5 135 136.4
9/24(月) 135.7 135.7 134.1 134.2
日 付 始 値 高 値 安 値 終 値
10/1 132.6 133.6 127.6 133.1
9/24 135.7 136.5 130.2 132.4
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